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デザイナーが描くForm the Unique  vol.3

荒削りで尖ったアイデア

今回はカシオデザインが雑誌に掲載したグラフィック作品のご紹介です。
カシオデザインのPhilosophyである「Form the Unique」をデザイナーが表現しました。
担当デザイナーが考えたことや、出来上がるまでの経緯をお話しします。

*今回ご紹介する作品は、雑誌AXIS vol.230(2024年10月1日発売)に掲載されています

荒削りで尖ったアイデア

私は、製品がつくられる裏側や過程を見ることが好きです。

綺麗に仕上げられる前の、プロトタイプやラフスケッチは『荒削りで尖っている』けど色々な可能性を感じさせるユニークさがあります。

製品の裏側には、荒削りで尖ったアイデアが隠れていて、それが「Form the Unique」に繋がっていると考えました。

その独自性を表現したいと思い、今回の作品制作に取り組みました。

試してみること

「荒削りで尖ったアイデア」とはどんなものかを考えた時に、「前向きに挑戦した印象がある」「新しい可能性が感じられる」ものだと感じました。

そこで、AI画像ジェネレータや3Dレンダリングソフトなどの使ったことがないツールに実際に挑戦してみることにしました。

それらのツールを使って、自分が好きな表現であるタイポグラフィで「UNIQUE」を描き、荒削りさを表現しました。

「強さ」と「未完成さ」

コンセプトである「荒削りで尖ったアイデア」を表現するために
・細かいことが気にならなくなるような見どころの強さ
・混沌とした未完成さ
この2つを作品に込めました。

試行錯誤の中で、タイポグラフィにまとめきれないアウトプットがたくさん生まれました。

しかし、その失敗作も磨けば光る「アイデア」だと考えて、どんな手法でつくったかを示すテキストと併せて「荒削りで尖ったアイデア」の一部に取り入れました。

手を入れるほど整理され過ぎてしまう、大人しくなるとつまらなく感じる。

「荒削りの未完成」をどこで完成とするか、悩みながら制作を進めました。

これが私のForm the Uniqueです。

『実際にはおかしい』とか『ちょっとやりすぎている』
整理しきれない部分が山ほど出てしまいましたが、コンセプトである「荒削りで尖ったアイデア」のおかげで、なんとかまとめることができました。
未完成でも作品になる、画期的なコンセプトだったなと思います。

今回のグラフィック作品は、雑誌AXIS vol.230(2024年10月1日発売)に掲載されています。
デザイン誌「AXIS」 | https://www.axismag.jp/axis_magazine/613750.html

可視化された音の流れが、
プレイヤーの感性を刺激する

CASIO独自のHorizontal Bass-Reflex System(*1)によって実現した、高音質でありながらコンパクトなボディという
「CT-S1000V」の特徴。

これをデザインで表現するという課題もまた、難関のひとつでした。

そこで着目したのが、パンチングネット部分です。

プレイヤーが調整しながら生み出した音源が、アンプからスピーカーに送られ、音として流れる動きを、造形によって視覚的に再現。

さらに所有欲を刺激するため、パンチングネット越しに配置された大胆なCasiotoneのロゴや、緻密な立体造形にもこだわり、デザインが完成しました。

 

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