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伝統工芸を取り入れたOCEANUS

伝統工芸×OCEANUS

日々、私たちが生み出している商品を、開発の流れを交えて担当デザイナー本人の視点から語ります。
今回は「伝統工芸×OCEANUS」のデザイン開発ストーリーをご紹介します。

伝統工芸×OCEANUS

「伝統工芸を取り入れたOCEANUSができないか」その一言からプロジェクトはスタートしました。
まず私たちが考えたのはOCEANUSに相応しい伝統工芸とは何かということです。
各地の工房や展示会に出向き、模索していく中で、江戸切子という一つの答えにたどり着きました。
江戸切子のガラスの透明感とカットの緻密さが生み出す美しさがOCEANUSが目指すエレガンスデザインにマッチするのではないか。そう考えたのです。
こうして、伝統と先進が息づく東京をテーマにした「TOKYO DESIGN」コンセプトのデザイン開発が始まりました。

職人探しの旅

江戸切子の職人探しはデザイナーが自ら行ったのですが、そう簡単には見つからず、探せば探すほど自分達の挑戦がいかに難しい事なのかを思い知らされました。
OCEANUSのイメージに合い、精度の高い技術を持った職人が果たしているのだろうか。
そんな思いが高まる中、一人の職人を偶然見つけました。
堀口徹氏。私達は彼の伝統を重んじつつも現代的な感性の作品を生み出す姿勢に共感を覚えたのです。
早速彼にアプローチしましたが、時計デザインの難しさを熟知していた堀口氏からは良い返事をもらえませんでした。それでも粘り強く話しを進め、お互いに納得できる物ができないと思った時は中止にしましょう、という決意でOCEANUS×江戸切子のコラボレーションが始まりました。

伝統と先進を融合するという難題

フラグシップモデルであるPX-S7000の世界観は、今までのピアノが持つイメージとは異なります。

「ピアノは壁際に置かれている、重くて黒くて大きい楽器」という伝統的な従来のピアノのイメージから脱却するには、思い切った刷新が必要でした。 「昔ピアノを弾いていたけれど、いろいろな理由でピアノから離れてしまった」という大人に、もう一度ピアノを弾く楽しみを味わい、音のある生活を感じてもらいたい。

そんな思いから生まれたPX-S7000の魅力を、ユーザーまで最大限に伝えるための世界観を考えました。

まずはデザイナーがスケッチを作成。堀口氏との対話によってデザインの完成度を高め、ガラスは実際に OCEANUS で使用しているサファイアガラスを使って試作を重ねました。
誰もが江戸切子だと感じるような伝統的な文様や色ではOCEANUSのイメージに合わず、斬新な物になると今度は江戸切子に見えない。伝統と先進の融合を目指したデザインを実現すべく、鍵となるアイデアを模索し続けました。
そんな試行錯誤が続いたある日、転機が訪れました。堀口氏が試作したサンプルを眺めていたところ、精度の高いカッティングがまるで光の筋のように見えてきたのです。「これだ!」
早速、堀口氏にイメージを伝えデザインをまとめていきました。
そして出来上がったのが、夜の街並みに朝日が差し込む情景をイメージした切子「東京の夜明け」。
デザイナーと職人が一丸となった事で江戸切子を採用したOCEANUSがついに生まれたのです。

新たなOCEANUSの誕生

今回のプロジェクトは伝統工芸とのコラボレーションというこれまでのOCEANUSとは違うプロセスで進められました。絶えず期待と不安が入り混じる中でデザインを進めていきましたが、OCEANUSの新たな世界を切り開くというデザイナーの強い思いと切子職人の妥協しない姿勢が最後に身を結んだのだと思います。

身に着ける喜びが感じられる腕時計に仕上がっていると思います。
一番美しいOCEANUSと自信を持って言えるデザインです。

可視化された音の流れが、
プレイヤーの感性を刺激する

CASIO独自のHorizontal Bass-Reflex System(*1)によって実現した、高音質でありながらコンパクトなボディという
「CT-S1000V」の特徴。

これをデザインで表現するという課題もまた、難関のひとつでした。

そこで着目したのが、パンチングネット部分です。

プレイヤーが調整しながら生み出した音源が、アンプからスピーカーに送られ、音として流れる動きを、造形によって視覚的に再現。

さらに所有欲を刺激するため、パンチングネット越しに配置された大胆なCasiotoneのロゴや、緻密な立体造形にもこだわり、デザインが完成しました。

 

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