Skip to content

stories vol.27 | CASIO

フラグシップモデルPX-S7000

デジタルピアノ「Privia」のブランドデザイン

2022年9月に発売されたデジタルピアノ「Privia」のフラグシップモデルPX-S7000。
ライフスタイルと調和するモダンなデザイン、高い演奏性や表現力を実現するテクノロジーにより、
部屋のどこにでも自由に置け、新しい演奏体験を味わえるようになりました。

私たちはPX-S7000の世界観をグローバルで発信するため、ブランドデザインに取り組みました。
そのエピソードの一端からカシオデザインの役割をまじえて、ブランドデザインについてご紹介します。

新しいデジタルピアノの世界を
表現するPriviaのブランドデザイン

Priviaは自分のライフスタイルにあわせて、自由な演奏スタイルで音楽を楽しめるブランドです。
そのPriviaからフラグシップモデルを誕生させるにあたり、私たちはPriviaブランドの原点に立ち返りました。
Priviaのブランドステイトメントである「In Harmony with Life」を軸として、Priviaとは一体どのようなブランドなのかを、突き詰めることにしました。
ブランド構築には、一貫したブランドメッセージの発信と世界観作りが重要です。私たちデザイン部だけでなく、開発やマーケティングなど、関係部署を横断したプロジェクトチームを結成し、議論を重ねました。

世界観を共有するためのコンセプトアート

メンバー全員で同じゴールにたどり着くために採用したのがコンセプトアートです。
コンセプトアートとは、ゴールとなる完成イメージを形にしたもので、実制作に入る前に作成します。

Priviaの世界観を伝えるためには、どのような部屋で、どのようにピアノが置かれるのか。写真のトーンやインテリアテイストまで明確に視覚化、さら伝えたいメッセージと共にまとめました。
そして、完成したコンセプトアートを、プロジェクトに携わるメンバーに共有。部屋に置いたときの空気感に至る細部までこだわったコンセプトアートと、イメージの言語化によって、制作チームから海外の販売会社までPriviaの世界観を余さず共有することができました。

こだわり抜いた世界観と
アートディレクション

フラグシップモデルであるPX-S7000の世界観は、今までのピアノが持つイメージとは異なります。

「ピアノは壁際に置かれている、重くて黒くて大きい楽器」という伝統的な従来のピアノのイメージから脱却するには、思い切った刷新が必要でした。 「昔ピアノを弾いていたけれど、いろいろな理由でピアノから離れてしまった」という大人に、もう一度ピアノを弾く楽しみを味わい、音のある生活を感じてもらいたい。

そんな思いから生まれたPX-S7000の魅力を、ユーザーまで最大限に伝えるための世界観を考えました。

フラグシップモデルであるPX-S7000の世界観は、今までのピアノが持つイメージとは異なります。

「ピアノは壁際に置かれている、重くて黒くて大きい楽器」という伝統的な従来のピアノのイメージから脱却するには、思い切った刷新が必要でした。 「昔ピアノを弾いていたけれど、いろいろな理由でピアノから離れてしまった」という大人に、もう一度ピアノを弾く楽しみを味わい、音のある生活を感じてもらいたい。

そんな思いから生まれたPX-S7000の魅力を、ユーザーまで最大限に伝えるための世界観を考えました。

「音のある心地よい暮らし」の具現化

私たちが思い描いたのは、明るく開放感があり、風に乗って音楽が流れてくるような心地よい部屋で、暮らしの中にピアノが自然と調和する風景でした。

そこで、光の入り方や家具の配置、家の間取り、ブランケットの角度に至るまで、こだわって考えました。季節や時間によって、光の印象や温度感が変わり、心地よさの印象も変わります。光の入り方や強さ、その光が落とす影のニュアンス、植物の色など細かなディテールまで、生活の中にあるピアノのシーンについて議論を重ねました。

ユーザーのライフスタイルに想像を巡らせ、映っていない部分の部屋の間取りや、そこで生活している日常の様子までシミュレーションしながら、音のある心地よい暮らしを感じさせるビジュアルを吟味。

そして完成したのが、PX-S7000のコンセプトアートです。

プロモーションで全世界へ発信

コンセプトアートが完成したのち、プロモーションの制作に移りました。私たちは、Priviaの世界観をしっかりと伝える立場として、撮影やWebページの製作で、デザインやアートディレクションを行います。

プロジェクトチームが描いた世界観をコンセプトアートで共有し、全世界に発信したことで、店頭、web、SNSなど、様々なユーザーとの接点を通して、しっかりと魅力が伝わり、Priviaが持つ新しいピアノ体験への支持を集められたと思います。

 

コンセプトアートを軸にしてクリエイティブしたPriviaの世界観を発信することで、世界中の関係者やお客様から、たくさんの反響の声をいただきました。 チームに関わったすべての人がこだわり抜いて作り上げたPriviaが、デジタルピアノの新しい価値を作り、ユーザーの生活の中で自由に音を楽しむ喜びとして受け入れられたと感じ、本当に嬉しく思っています。

私たちの仕事は、Priviaのブランドイメージを作り上げた過程のように、
製品の企画からブランドの根幹部分に深く関わり、世界観を構築するところから始めます。
世界中のお客様にその製品の魅力を伝えていくことが、
私たちカシオのグラフィックデザイナーならではの仕事です。

 

可視化された音の流れが、
プレイヤーの感性を刺激する

CASIO独自のHorizontal Bass-Reflex System(*1)によって実現した、高音質でありながらコンパクトなボディという
「CT-S1000V」の特徴。

これをデザインで表現するという課題もまた、難関のひとつでした。

そこで着目したのが、パンチングネット部分です。

プレイヤーが調整しながら生み出した音源が、アンプからスピーカーに送られ、音として流れる動きを、造形によって視覚的に再現。

さらに所有欲を刺激するため、パンチングネット越しに配置された大胆なCasiotoneのロゴや、緻密な立体造形にもこだわり、デザインが完成しました。

 

Select a location