デザイナーが描くForm the Unique vol.5
「ときめき」と「愛着」

カシオデザインのPhilosophyである「Form the Unique」をデザイナーが表現しました。
担当デザイナーが考えたことや、出来上がるまでの経緯をお話しします。
*今回ご紹介する作品は、雑誌AXIS vol. 234(2025年10⽉1⽇発売)に掲載されています
「ときめき」と「愛着」
「ときめき」がないと素通りされ、「愛着」がないと使い続けない。
私たちデザイナーは、最初の「ときめき」となる出会いと、その後、その人の人生の一部になるような体験含めて、「愛着」に至るまでデザインしているのではないか?
この奥深さこそがユニークであり、表現し伝えていきたいと考えました。


3人の愛着に至るまで
CASIOで生み出された時計、楽器、関数電卓を3人の主人公と共に、製品との出会いから、年月と共に深まっていく愛着を、スゴロクのように表現しました。
時計は、親に買ってもらってから、スケボーへ挑戦する相棒となり、その後自分の子へと継がれていきます。
楽器は、親にプレゼントされ、自分の表現の元となり、配信でたくさんの人に演奏を届けます。
関数電卓は、学生時代から勉強に寄り添うサポーターとなり、宇宙への好奇心を駆り立て、夢を叶えます。
主人公の人生に製品が寄り添っていたらいいな、という思いを込めました。

この作品自体にも「ときめき」と「愛着」を
この作品は、自分自身、ときめきと愛着のある作品に仕上げたい、と強く思っていました。
「自分らしく、自由に、好きなものを。」をキーワードに。
制作は他の仕事の合間に行い、普段描くイラストよりも向き合う時間が長いものでした。
昔から感覚的に好きだと感じているもの、ときめきを感じるものを表現したいと思いながら、描き切れるか不安も抱いていました。
それでも、ついに描き終わった時、この絵と共に自分自身が成長できたと実感でき、そんな成長が、私にとってこの作品の愛着に繋がっています。
これが私の「Form the Unique」です。

皆さんはどんなものが好きですか?どんなものに惹かれますか?
CASIOの製品と、この作品が、人生の中にある、「ときめき」と「愛着」の
ちょっとした一部になれたら嬉しいです。
今回のグラフィック作品は、雑誌AXIS vol. 234(2025年10⽉1⽇発売)に掲載されています。
可視化された音の流れが、
プレイヤーの感性を刺激する

CASIO独自のHorizontal Bass-Reflex System(*1)によって実現した、高音質でありながらコンパクトなボディという
「CT-S1000V」の特徴。
これをデザインで表現するという課題もまた、難関のひとつでした。
そこで着目したのが、パンチングネット部分です。
プレイヤーが調整しながら生み出した音源が、アンプからスピーカーに送られ、音として流れる動きを、造形によって視覚的に再現。
さらに所有欲を刺激するため、パンチングネット越しに配置された大胆なCasiotoneのロゴや、緻密な立体造形にもこだわり、デザインが完成しました。