第7回  サンプリングで過激に遊ぶ!~サンプルルーパー、ユーザーウェーブトーン

今回紹介する「サンプルルーパー」はXW-G1に搭載されている機能で、様々な音やフレーズを本体にサンプリング、多重録音して、個性豊かなサウンドを表現することができる機能です。

本体の演奏音とインプットに接続された外部音声を最大19秒間ループ(繰り返し)させながら多重録音でき、さらにオリジナル音源としても活用できます。

下記の録音モードが選択できます。

NORMAL-ATモード

新規サンプルを開始方法オート(鍵盤を押したら自動でスタート)で録音します。最初はこのモードが使いやすくてオススメです。Lengthはビート(拍数)を表していて04btとは4拍、4/4拍子で1小節を表します。当然16btだと4小節分の長さとなります。

NORMAL-MLモード

新規サンプルを開始方法マニュアル(RECボタンを押したタイミングでスタート)で録音します。CDなどから任意のポジションをサンプリングする場合はこのモードが重宝しますね。

BEAT-ATモード

1 拍分録音して、それを指定回数くり返すことで1つのサンプルを作ります(オート録音のみ対応)。Beatsで何回繰り返し録音するかを指定します。ブレイクビーツなどで使えますね。

SPLIT-ATモード

指定した長さのサンプルを指定した回数だけ順次に録音していき、各サンプルを連結させて1つのサンプルを作ります(オート録音のみ対応)。Splitsで分割する割り当てサンプル数を設定します。

OVDB-MLモード

既存のサンプルを冒頭部分からオーバーダビングできます。(マニュアル録音のみ対応)。サンプル録音直後は自動的にこのOVDB-MLモードが選ばれます。この状態でRECボタンは点滅しているので、他の音色を選んでおき、RECボタンをさらに押すことで点滅から点灯に変わり録音OK状態となりどんどんオーバーダビングできます。

SPLITモードでは、「ユーザーウェーブトーン」として、サンプルルーパーで作成した音源を10種類、最大50音まで保存可能。ソロシンセサイザーのユーザー音色(PCMサウンド)として鍵盤演奏やステップシーケンサーのループ再生、ユーザードラムのPCM音源としても活用できます。それらのピッチ、フィルター、アンプを専用のエンヴェロープジェネレータで変化させることも可能です。

さて、、、、サンプルの録音後は必ず本体にWRITEしましょう。
ユーザーのサンプルエリアに保存されます。
さらにXWの電源を消す前にも、必ずSDカードに本体のデータを丸ごとバックアップしておきましょう。(ALL-DATAがオススメ)

これはとても重要です。大事なデータが消えてしまうことは絶対に避けましょう!!サンプルを扱う場合は鉄則です!!

 

サンプルルーパーの録音は下のムービーを参考にしてみて下さい。
14:00あたりからサンプルルーパーの説明をしています。
XW-G1に入っているドラムループを4小節の長さでループ録音
→ベースをオーバーダビング
→エレキギターをXW-G1のINST INに接続してバッキングをオーバーダビング
→リード・ギターをオーバーダビング
→ハモリのリード・ギターをオーバーダビング
という順番でサンプルルーパーを駆使しています。

学生時代よりEAST&WESTや 世界歌謡祭など数々のコンテストに出場するかたわら、作編曲、自己のグループ、スタジオミュージシャンなど本格的プロ活動をスタート。音楽コンサルティング、音楽ソフトウエア企画制作、音楽学校運営、作編曲、プロデュース、国内/海外デモンストレーション、研修、後進育成、連載執筆など、その活動は多岐に渡っている。特にデジタル楽器関連の分野では、その軽妙で豊かな経験に基く語り口と独自の視点によるハイクオリティで斬新なプロデュース作品が、常に業界の注目を浴びている。
また、いままで手掛けたTVCM音楽/楽器内蔵デモ曲は数百曲、デモ演奏/研修で訪れた国々は15ヶ国以上に及ぶ。
一般社団法人日本シンセサイザー・プログラマー協会(JSPA)理事