第3回 氏家流サウンドメイキングの極意~秘技教えます!

なんたってXWはシンセサイザーですから、もちろん自分の作りたいサウンドを自在に創ることができます。音作りの方向性は2つありまして、1つはプリセットを元に好みのサウンドへ修正していく方法、もう1つは完全に1から作りこむ方法です。

プリセットを元に好みのサウンドへ修正していく方法

この4つのノブをガンガンに使いましょう!
SOLO SYNTH音色では、(XW-P1、G1共通)
K1:カットオフ ~ 音色の調整(丸い<>硬い)
K2:レゾナンス ~ 音色のクセ(ピーク感の増減)
K3:アンプ・アタック ~ 音量での鍵盤を押した後の立ち上がり
K4:アンプ・リリース ~ 音量での鍵盤を離した後の余韻
がアサインされ、
HEX LAYER音色では、(XW-P1のみ)
K1:カットオフ ~ 音色の調整(丸い<>硬い)
K2:ディチューン ~ オシレーターピッチのズレ具合の調整
K3:アタック ~ 鍵盤を押した後の立ち上がり
K4:リリース ~ 鍵盤を離した後の余韻
にアサインされています。
このノブを動かすだけで過激にサウンドが変化します。

以下のサウンドファイルでサウンドが変化する様子を聴いてみましょう。

▼SOLO SYNTH音色でサウンドが変化する過程

▼HEX LAYER音色でサウンドが変化する過程

この様に、この4つのノブだけでもこれだけのバリエーションを創造できます。

で、気に入ったら即「WRITE」ボタンを押してUSERバンクにストアしましょう。

完全に1から作りこむ方法

まずは、SOLO SYNTHのUSERバンクにある「Untitled」というサウンドからスタートしましょう。
SOLO SYNTHは、SYNTH1,SYNTH2、PCM1、PCM2、EXT(外部音源)、NOISEの6つの音源で構築されていますが、「Untitled」というサウンドはSYNTH1のみがONになってサイン波が鳴っている、もっともシンプルな音です。

「EDIT」ボタンを押すことで音色エディット・モードに入ります。

ディスプレイ上のOSC Blockに入ってみましょう。「Enter」ボタンを押すと入れます。

この画面になります。ここで、Ocsillatorに入ってみましょう。さらに「Enter」ボタンを押します。

ここでSin Wave(サイン波)が選ばれているのが分かりますね。これを45番の「MG Square」に変更してみましょう。ダイアルまたは「YES/NO」ボタンで変更できます。

さらに、PARTボタンを使ってSYNTH2のOSCもONにし、同様に45番の「MG Square」に変更してみましょう。

さらにその下の「Pitch」を+002ぐらいにすると気持ちのいいうねりが発生します。これぞ、シンセサウンドの醍醐味ですね。プログレッシブ・ロックで即使えそうなシンセリード・サウンドになりました。これに、最初のページにあるDSP(エフェクター)に行って「Delay」の気持ち良いエコーをかければ完璧です。速攻でUSERバンクにストアしましょう。

▼上記サウンドの制作過程

 

XWは本体でも更に細かいエディットが可能なのですが、PCを持っている方はぜひ専用XWエディターの活用をオススメします。(WIN、MAC両方あり)

すべてのパラメーターを効率良く分りやすくエディット可能です。もちろんPCとXWの接続はUSBケーブルをつなぐだけです。

ぜひ皆さんもXWでのサウンド・メイキングの醍醐味を楽しんでみて下さい!!

学生時代よりEAST&WESTや 世界歌謡祭など数々のコンテストに出場するかたわら、作編曲、自己のグループ、スタジオミュージシャンなど本格的プロ活動をスタート。音楽コンサルティング、音楽ソフトウエア企画制作、音楽学校運営、作編曲、プロデュース、国内/海外デモンストレーション、研修、後進育成、連載執筆など、その活動は多岐に渡っている。特にデジタル楽器関連の分野では、その軽妙で豊かな経験に基く語り口と独自の視点によるハイクオリティで斬新なプロデュース作品が、常に業界の注目を浴びている。
また、いままで手掛けたTVCM音楽/楽器内蔵デモ曲は数百曲、デモ演奏/研修で訪れた国々は15ヶ国以上に及ぶ。
一般社団法人日本シンセサイザー・プログラマー協会(JSPA)理事