XWには、極上のプリセットが満載されていますが、その紹介の前に、まずはXWの構造を紹介しましょう。XWは以下の音源を搭載しています。(XW-P1の場合)
●ソロシンセサイザー音色(モノフォニック): プリセット100/ユーザー100
●へクスレイヤー音色:プリセット50/ユーザー50
●ドローバーオルガン音色:プリセット50/ユーザー50
●PCMメロディー音色:プリセット400/ユーザー100
●PCMドラムセット:プリセット20/ユーザー10
合計プリセットが620、ユーザーが310という莫大な数の音色がスタンバイ状態です。もちろんXWはシンセサイザーなので自分で作ったオリジナル音色をユーザーエリアにメモリーすることができます。まあ、プリセットはXWで作ることができるサウンドのお手本といえるわけで、プリセットを元にエディットして自分の好みのサウンドに修正していくのが手っ取り早くXWのシンセサイザーとしてのポテンシャルを理解するコツですね。
では、私のお気に入りのプリセットを解説入りでご紹介しましょう。
●ソロシンセサイザー音色
・SOL::P:0-0 XW SoloSynth
0-0という一番最初のロケーションにあるド派手なリード音色。これには度肝を抜かれましたね。モジュレーション・ホイールを上げた時にディストーションギターのフィードバック的な倍音変化が現れたときは鳥肌が立ちました。私的には瞬時に8番目のスライダーにアサインされているディレイのWET量をリアルタイムに上げ下げして、スペイシーな演出で魅せちゃいますね。
・SOL:P:8-0 Virtual Waves
この音色はまさに今時の過激系シンセベース・サウンドです。アサイナブルノブのKN1、KN2にアサインされたカットオフ、レゾナンスをリアルタイムに動かしながらベースフレーズを弾くべし!!
●へクスレイヤー音色
・HEX:P:2-2 Sleep State
浮遊感が気持ちいいシンセパッド音色。KN2にアサインされているデチューンで不安定さを演出すると効果的。
・HEX:P:3-6 Hyblid Split
シンセベースとシンセブラスによるスプリット音色。リズム・パターンと一緒に弾くとすぐにバンドサウンドの出来上がり!

●ドローバーオルガン音色
・DRW:P:0-0 DrawberOrg 1
16”、5”1/3、8”と2”2/3のパーカッションによる代表的なドローバーオルガンサウンド。ロータリースピーカーのSlow/Fastを効果的に切り替えながら弾こう!
・DRW:P:3-2 Ovd Organ 4
まさにハードロックにうってつけのオーバードライブが効いたオルガンサウンド。リアルタイムにドローバーのバランスを変化させながら弾こう!!
●PCMメロディー音色
・PNO:P:0-0 StreoGrPiano
ステレオ・サンプリングによるグランドピアノ音色
・PNO:P:2-6 Tremoro EP 1
ステレオ・パンのトレモロがかかったエレピ音色
・STR:P:0-0 Stereo Str.1
ステレオ・サンプリングによるストリングス音色
・GTR:P:0-0 Nylon Guitar
ナイロン弦のアコースティックギター音色
・VAR:P:0-9 Synth Set 1
アナログドラムマシンのキット音色
どうですか? XWのプリセットって刺激的でしょ?

学生時代よりEAST&WESTや 世界歌謡祭など数々のコンテストに出場するかたわら、作編曲、自己のグループ、スタジオミュージシャンなど本格的プロ活動をスタート。音楽コンサルティング、音楽ソフトウエア企画制作、音楽学校運営、作編曲、プロデュース、国内/海外デモンストレーション、研修、後進育成、連載執筆など、その活動は多岐に渡っている。特にデジタル楽器関連の分野では、その軽妙で豊かな経験に基く語り口と独自の視点によるハイクオリティで斬新なプロデュース作品が、常に業界の注目を浴びている。
また、いままで手掛けたTVCM音楽/楽器内蔵デモ曲は数百曲、デモ演奏/研修で訪れた国々は15ヶ国以上に及ぶ。
一般社団法人日本シンセサイザー・プログラマー協会(JSPA)理事